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【徹底解説】海外駐在になったらマイホームはどうする?【賃貸・売却・空き家】

マイホームはどうする?持ち家の処分方法
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念願のマイホーム購入!
…の後に、海外赴任が決定。

「家を買うと転勤になる」というサラリーマンあるある。
築3年の我が家にもやってまいりました。

さっぴー

え…… この家どうしよう?


私の場合、駐在が決まって1番大きな不安は子どもの教育面。
その次に浮かんだ大きな不安が、持ち家のことでした。
しばし途方に暮れて呆然となり、色々な心配事が頭に浮かんでは消え、なんだかもう考えることを放棄したくなります。

このままでは出国直前にバタバタ慌てふためくことに!
そうならないために「まずは一旦選択肢を整理してみよう!」とこの記事を書くことにしました。

この記事では、海外駐在が決まった際にマイホームをどうするか選択肢の全てを解説していきます。それぞれのメリット・デメリット(良い点・悪い点)もまとめていきますので、比較してみてくださいね。
どの選択肢があなたに合っているのか、道筋を見つけるための助けになれば嬉しいです。

 \我が家について/

▶2022年夏~ 夫の米駐在に帯同予定
▶4人家族(夫婦+6歳と4歳の子)
▶築3年・戸建て・郊外
▶土地探しから完成まで1年。
 汗と涙の結晶の節約注文住宅
▶35年ローン・残債○千万

さっぴー

うちは一戸建てですが、マンションを購入された方にも当てはまる解説にしていきますので参考になると嬉しいです。

目次

【選択肢は大きく3つ】海外駐在中のマイホームをどうするか

海外駐在に行く間の持ち家の取り扱いは、大きく3つから選ぶことになります。

1.貸す
2.売る
3.空き家にする

3つのどの選択肢にも、それぞれにメリット・デメリットがあります。
この記事で考える際は、大きく次の視点に分けてみました。

・金銭面(家賃、修繕、税金など)
・心情面(安心感、喪失感など)
・労力面(契約対応、トラブル対応)

さっぴー

あなたはこの中でどの面を重視しますか?

持ち家の種類(マンション or 戸建て)、築年数、家族構成、赴任期間、そして家族の考え方によってどの選択肢がベストかは変わるので、自分の場合はどうだろう?と置き換えながら読んでもらえればと思います。

1.貸す

1つ目の選択肢は「賃貸に出す」ことです。
ネットや書籍で情報を調べていると、どうやらこの賃貸派が最も多いようです。

家を貸す場合は、
 ① 不動産会社経由で他人に貸す
 ② 親戚や知人に貸す
の2パターンがあります。

不動産会社経由で他人に貸す

賃貸に出す場合で一般的な方法は、リロケーションの仲介を行う不動産会社に依頼して借り手を探すやり方です。
業者に任せてしまえば、
 ・持ち家の修繕の手配・入居者の募集
 ・契約・トラブル発生時の対応
 ・税理士による確定申告代行
など面倒事を代わりにやってもらえるので、安心です。

リロケーションとは
 転勤などの留守宅を賃貸すること。
 2000年に「定期借家権」が導入されたことで、転勤者は期限付きで自宅を賃貸住宅にすることが可能になった。
 リロケーションを専門とする会社もあり、リロケーション市場も拡大している。

さっぴー

昔は、転勤者の持ち家は企業が借り上げ社宅として他の社員に貸すことが多かったんだって。へー。

リロケーションの場合は、3年や5年などの期限付き物件として賃貸に出します。
借り手には期間限定で借りてもらうことになるので、家賃相場が下がってしまうのがデメリットです。
「家賃収入≧ローン返済額+固定資産税」となるのが理想ですが、家賃が安い場合はローンとの差額をあなたが負担することになります。アメリカなど駐在先で家賃がかかる方は、ダブルで住宅費がかかることになります。

さっぴー

駐在先での家賃を会社が全額負担してくれればいいんですが、うちの場合は自己負担額が思ったより大きいことが最近判明。くぅ…!

さらに、間に入る不動産会社への手数料も毎月発生します。(契約形態によって家賃の5~15%)
とは言え、海外駐在員は赴任手当も多く貰えるので金銭面全体としてはそこまで負担は無いのかもしれません。

海外在住者が日本国内で家賃収入を得た場合は確定申告や還付申請が必要となります。大きく2通りの方法があるので、賃貸に出す予定の人は事前に確認しておきましょう。
 ・出国前に「納税管理人」という代理人を指定しておき、その人に確定申告してもらう。(親族や代理業者が多い)
 ・還付申請は5年間遡れるため、本帰国や一時帰国時に自分ですることもできる。

次に、デメリットとして私が何より恐ろしいのが
 借り主(居住者)による家の汚れやトラブル
です。

ちょっとネットで調べただけでも、

・タバコ不可にしていたのに、ひどいヤニ汚れや臭い
・ありえないレベルでの破損(壁や床がボロボロということも…)
・ペット不可にしていたのに大量の動物の毛が出てきた
・又貸し(知らない外国人が住んでた)
・本帰国までに退去してくれなかった

など怖い話が沢山出てきました。

入居者については入居前に不動産会社が一定の審査をしているとは言え、業者によっては結構適当な所もあるらしいです。ここまでひどいのは稀なケースかもしれません。でも、私自身も賃貸時代の自分の行動を振り返ると思い当たることがチラホラあります。今のマイホームに対する丁寧な扱い方と比べると、あの頃はもう少し雑な扱い方をしてしまっていました。頭のどこかで無意識に「所詮自分の家じゃないし」と思っていたのかもしれません。
私がおおざっぱな性格ということもありますが、こんな人間がきっと他にも少なからずいるのかな…と思います。

さっぴー

ちょっとした破損や汚損はあるものだと思って、
心情的にも金銭的にも覚悟が必要…


親戚や知人に貸す

信頼できる親族が数年間だけ住んでくれるのであれば、安心してマイホームを貸すことができますね。しかし、それ以外の少し遠い親戚や友人に貸すこもは、一般的にはあまりオススメされていません。何かトラブルがあった場合に関係性が壊れてしまったり、気を遣ってこちらから言いたいことを言えなかったりするためです。
それでも知り合いに貸したいという場合は、必ず契約書を取り交わしてください。ネットで調べれば契約書の雛形が出てくるので、それを参考に自分で作ったものでも大丈夫です。以下のような内容を入れておくと良いそうです。

・期間、家賃
・退去時の清掃について
・入居中の約束事項 など

スーモの記事でも専門家の方がこのように書いています。

万が一のトラブルに備えて必ず契約書をつくろう!

特に気心の知れた友人に貸すような場合、「親しい間柄だから、契約書なんて相手を信用していないみたいで気が引ける……」と思うかもしれませんが、さにあらず。そういうケースこそ、相手につい過度な信頼を置きすぎるために、なんらかの事情でもめ始めると大きなトラブルに発展しやすいのです。

SUUMOジャーナル

契約書に入れるべき内容についてももう少し細かく書かれているので、興味ある方は引用元リンクから読んでみて下さい。

さっぴー

でもさぁ、自分で契約書を作るなんて面倒だよね…

そう思ったあなたには、不動産屋に仲介に入ってもらうことをオススメします。
万が一トラブルがあったときにも話し合いの間に入ってくれるので安心です。

仲介手数料相場は、大手業者の場合は家賃1ヶ月分の半額が多いようです。
(家賃10万円の場合は、手数料5万円)

また、家賃回収の代行も頼むことができます。
万が一滞納などあるとやっかいなので、これも業者にお願いしておくと嫌な思いをしなくて済むかと思います。
手数料相場は家賃の5%ほどのようです。
(家賃10万円の場合は、手数料5,000円)

マイホームを賃貸に出すメリット・デメリット

今まで出てきた内容含めて、賃貸のメリットとデメリットをまとめてみます。

メリット

【金銭面】
○ 家賃収入がある

【心情面】
 帰国後に戻れる家があるという安心感

【労力面】
○ 帰国時の家探しが不要
○ 人が住んで風通しをしてくれるので家が傷みにくい

デメリット

【労力面】
✕ 借り主とのトラブルのリスクがある(家の破損、又貸しなど)
✕ 一時帰国中はホテルなどに滞在する必要がある

【金銭面】
✕ 日本とアメリカの2ヶ所で住宅費がかかることがある
✕ 賃貸に出す前後でリフォームが必要な場合が多い
 (家賃収入が結局リフォーム代に消えることもある)
✕ 固定資産税の支払いが必要
✕ 海外赴任中は住宅ローン控除は受けられない

【心情面】
 マイホームに他人が住むのは複雑な心境
✕ 帰国後に今の家が狭くて不便に感じそう(我が家の場合)

2.売る

売却の場合は、
 ① 不動産業者に買い手を探してもらう(仲介)
 ② 不動産業者に売る(一括買取)
の2パターンがあります。
 ※厳密には、「自分で買い手を探す」という選択肢もありますが珍しいケースなので今回は割愛します。

買い手を探して売る(仲介)

不動産会社経由で買い手を探して売る場合、出国までに売買契約を済ませるためには、
急いで買い手を見つけなければいけません。

さっぴー

出国後にやっと買い手が見つかった場合は、契約のためにわざわざ一時帰国することになるんだって…おそろしや

仲介で売却の流れ

不動産業者に連絡・相談
    ↓
 売出し・内覧
    ↓
買い手と金額で折り合いが付く
    ↓
不動産業者経由で売買契約
ローン残債がある場合は銀行で抵当権の抹消手続き

大体3ヶ月~程度は見ておいた方がいいようなので、早めの行動が必要です。
赴任が決まったらすぐに不動産会社に相談してみるのがおすすめです。

不動産会社に売る(一括買取)

一方で、不動産会社が買い取ってくれる「一括買取」だと楽です。早ければ数日で終わります。

一括買取で売却の流れ

不動産業者に連絡・相談
    ↓
不動産会社が査定にきて金額提示
    ↓
あなたがその金額でOKなら売買契約

ただし、不動産会社も確実に利益が出る(買い手が付く)金額でしか買い取ってくれませんので、相場がかなり安いのがデメリット。調べたところ、「近隣の中古相場の7割位」という情報がありました。
購入した価格よりも今の相場が上がっている場合は売却損にならないかもしれません。
金銭面がクリアできてとにかく急いで売ってしまいたい という方は、一度見積査定に来てもらうと良いと思います

さっぴー

今はコロナ禍やウッドショックの影響で物件価格も高騰しているらしい!うちも今度見積査定に来てもらう予定です。

マイホーム売却の際の注意点

① オーバーローン(売却損)にならないように!
  売却したお金でローン残債を全て返せるのかどうか事前に確認する。
  複数の不動産業者で査定依頼をして、全ての査定価格よりも
 ローン残債が下回っていればひとまず大丈夫な可能性が高い。

② 3.5%の売却費用も忘れずに
 仲介手数料などの売却費用が3.5%程度かかるので査定価格から引いて考えておこう。

マイホームを売るメリット・デメリット

メリット

【金銭面】
○ 固定資産税や修繕積立費などの支払いが不要
 売却収入がある(駐在の初期費用に充てられる)

【心情面】
○ 駐在中に留守宅の心配をしなくて済む
○ 帰国後に新たな家で心機一転できる

デメリット

【心情面】
 住み慣れた家を手放す喪失感

【労力面】
✕ 売却までの内覧や契約対応が大変(夫が先に渡米する場合は妻1人で対応しなければならない)
✕ 出国後に売買契約の場合はそのために一時帰国が必要
✕ 本帰国時に新居探しが必要
✕ 一時帰国中はホテルなどに滞在する必要がある

【金銭面】
✕ 急ぐあまり売却損になるケースもある(※特に不動産業者に一括買取で売る場合)

3.空き家にする

最後の選択肢は、空き家としてそのまま置いておくことです。誰も住んでいない状態で完全に放置すると家が傷んでしまうので、定期的に留守宅管理業者などに巡回を頼む必要があり余計なコストがかかります

 空き家の管理で主に必要なこと

・換気、通水
・清掃
・郵便物の確認
・家周りの手入れ(掃除・草取りなど)
・家電の試運転
・マンションの場合は消防設備点検等の立会い

近くに住む親族や友人にお願いする方もいるようなんですが、相手にとって負担になるので事前に内容をしっかり確認しておいてください。いずれにしても状態を自分の目で直接確認出来ないため、特に防犯時や災害時などは家の状態が不安になります

空き家にするメリット・デメリット

デメリット

【金銭面】
✕ 日本とアメリカで住宅費がダブルでかかる
✕ 空き家管理のコストがかかる
✕ 固定資産税・修繕積立費などの支払いが必要
✕ 住宅ローン控除は受けられない

【労力面】
✕ 出国前に風通しなどの管理を頼んでおく必要がある
 (親族 or 留守宅管理業者)

【心情面】
✕ 帰国後にマイホームが狭く不便に感じそう(我が家の場合)

海外駐在中のマイホームの落とし穴【住宅ローン控除の対象外】

さっぴー

賃貸に出したり空き家にすると、住宅ローン控除が受けられなくなるって知ってましたか?

住宅ローン控除は、その家に本人か家族が居住していることが条件となっています。
国内外問わず転勤で引っ越してしまうと、住宅ローン減税の還付は1円もありません。

期間内に帰国する場合は、ローン控除が「再適用」されるケースもありますが、事前に手続きが必要です。
こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ目を通してみてくださいね。

まとめ

海外赴任中にマイホームをどうするか。考えるだけで気が重くなってしまいます。
出国直前は荷作りや各種手続きで慌ただしくなるので、持ち家については早め早めに行動しておきたいところですね。

この記事を何度か見返せば、基本的な知識をつかむことができると思います。メリットデメリットをよく理解して「私はこのデメリットは絶対にイヤだ」「このメリットは譲れない」など比較して筋道を立ててみてください。そして、次のステップは「不動産会社の専門家にアドバイスをもらうこと」です。

さっぴー

我が家もこれから3社ほど連絡を取ってみる予定です。またこのブログで報告します。

これから渡航準備をする方のお役に立てると嬉しいです。
一緒に赴任準備がんばりましょう♪

お読み頂きありがとうございました。

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